初任給を上げる前にやるべきこと
最近、初任給を上げたとの新聞記事を良く見かけます。給与が上がることは大変喜ばしいことです。しかし、経営者は初任給を上げることが「良い人材」を採用できると本気で思っているのでしょうか?これは間違った考え方で、人を上手く育成している経営者とは言い難いことです。
経営者は、自社で働いている従業員(人材)の「能力開発」と「能力評価」をきちんとすることが重要で、初任給を上げることはその次にやるべきことです。人材育成において、能力開発が重要な要素であることはアメリカの心理学者が70年以上前に発表した論文で述べています。給与を上げる前にやるべき第一番目の項目は従業員の「能力評価」です。
ハーズバーグは70年以上前に唱えた「二要因論」で給与では無く(衛生要因)、仕事の評価が重要(動機付け要因)だと述べています。仕事の評価すなわち能力評価をしっかりとおこなうことが人材の定着につながるのだと言えます。
現に30年間も不況が続いてきた日本は、経済が停滞して世界の国から「置いてきぼり」の状態に陥っています。大企業の経営者が人事に関して行ってきたことは正しくはなかったと証明されたようなものです。むしろ、中小企業の経営者のほうが、フットワーク良く適切な方法で人材採用と人材育成を成功させることができるはずです。人材に対する考え方を私とお話をしてみませんか?きっと「正解」が見つかると思います。