給与を上げるのは人への投資では無い

日本の給与額が世界でも低位に落ち着いていることは周知の事実です。最近になりやっと大企業の給与が少しずつ上がり始めました。それ自体は良いことなのですが、大企業の経営者である社長、会長の発言に疑問符が付きます。給与を上げることが「人への投資」と真顔で話していることは大きな勘違いであると言わざるを得ません。

大企業の経営者が本気でこのような発言をしているとしたら、その会社の行く末が心配になってしまいます。毎年、給与を上げることは当たり前のことで少しずつでも上がらないことのほうが問題なのです。「人への投資」というのは従業員に対し、ヒューマンスキルの習得、テクニカルスキルの習得等を会社が実施することを指します。つまり従業員が研修を受けられるような体制を会社が用意しておくことを指します。

モチベーション理論からいえば、人は仕事で評価されることを望みますのでその基本となるヒューマンスキルやテクニカルスキルは身に付けておくべき重要な技術になります。企業が従業員のために研修を用意するのは当たり前のことで、決して大変なことではありません。今はワンコイン(500円)でヒューマンスキルなどがインターネットで受講できる便利な時代になっています。現在、大企業でも研修を自前でやる企業は非常に少なくなりました。ほとんどが外部の企業か技術コンサルタントに頼るようになっています。

従業員の給与を上げることは当たり前のことで、「人への投資」とは決して言わないということです。給与を上げることを人への投資という経営者は直ぐにでも考えを改めて欲しいものです。能力評価システム・人事考課システムの定期的な更新をおこない、能力評価と人事考課を随時おこなっていくことは企業に課せられた責務です。人材の能力開発を積極的におこない「人財」を増やすことに経営者は心がけて欲しいものです。