クラフトビールと農商工連携と体験型マーケティング

今日は、豊田ビール(多摩最古のビール)ついて日野市役所が関わり(補助金)復刻させたサクセス・ストーリー(?)を担当部署の方に伺ってきました。農家、商工会、酒販協同組合、商店連合会、信用金庫、酒造会社が一丸となって復刻の道のりについてプレゼンして貰いました。一見、見事な農商工連携に見えます。

豊田ビールの販売の仕方では、まだまだ課題があると担当者の方が述べていました。特に販路に関しては、継続した認知活動に心がけている様子です。地元のレストラン、京王閣(競輪場)、東京競馬場とのタイアップキャンペーン、よさこい祭りへの出品など様々な活動を行っています。ふるさと納税の返礼品にも登場して認知させることに努力が感じられました。9月20日~24日まで中央線沿線のクラフトビールフェアが武蔵境駅の「nonowa Terrace」で販売されます。お時間のある方は飲みにいってみてください。味はやや苦みの感じられるコクのあるラガー・ビールです。あの八王子のシェアードブルワリーも出店されるとのことです。

HPでの販売も行っているようですが、今ひとつ伸びがありません。外に売っていく手立ても大事ですが、日野市内に飲みに来て貰えるような定期的な活動が重要であると言えます。上記のようなクラフトビールフェアが行われるのですが、今ひとつ認知活動が弱いように感じられました。私は何故そう感じたのでしょうか?

せっかくクラフト・ビールを復刻させるのであれば、何か一つ「目玉になる」ものがあれば良いような気がします。例えば、昨年、私が横須賀で味わった「フォレスト・ジンジャービール」のような「のど越し」に味わいがあり、全て三浦半島の農産品で作られているというストーリー性があることが重要だと思います。「フルーツ」を混ぜたビールなどがあると話題にもなるのではないでしょうか。これからの時代は物を売るだけのマーケティングでは無く、あのシェアードブルワリーのような「ビール作りを体験できる」ことが求められているのではないかと思います。マーケティングの良し悪しがヒット商品を生むのだということを理解する必要があります。今日は、農商工連携事業のヒントを貰ったような日になりました。