同一労働と同一賃金の先にあるもの
2020年4月から「同一労働同一賃金」のルールが法制化されました。建前上では、非正規社員と正規社員が同列に扱われます。大企業とともに中小企業でも対応して欲しいものです。
ただ、このことは国が最低ラインを守ろうというもので、「これだけやれば終わり」という訳ではありません。この次に来るものは、従業員の能力評価システムの構築です。公平性を持ち、透明性がある評価システムを実行して欲しいのです。そして人事考課システムの構築にとりかかってください。きちんとした動機づけをおこなってください。
人は、生活の安定を求めながら、正しく会社に認められたいと思うのが通常の感覚です。動機づけ理論で有名なハーズバーク教授が下記のように述べられています※ 。人は、給与を与えるだけでは高いレベルの仕事はしない。内容を評価して初めて高いレベルの仕事をおこなう、というものです。
能力を評価して、次に人事考課をすることの重要性がここにあります。企業の経営者は、正しい評価システムと人事考課システムの構築をして欲しいと私は切に願っています。経営者の皆さんは何故従業員を雇用するのですか?自分一人では何もできないからですよね。このことを肝に銘じて従業員教育に励んでください。私が、陰ながらお手伝いをさせていただきます。
※ハーバードビジネスレビュー編集部[2019]『動機づける力」ダイヤモンド社 pp28-36