働き方改革と残業時間
働き方改革という名目で残業時間の「規制」が年間720時間以内になるという法律が成立して施行を待つばかりです。でも、この残業という「怪しげな実態」は果たして改善されるのでしょうか?以前にも述べたとおり、人間の脳は起床後12時間を過ぎると「酩酊状態」と同じレべルまで下がります。働き方を改革するためには、仕事そのものを見直す必要があると思います。
私がサラリーマン時代に無駄なことをやっているなぁ・・と感じたことに出張旅費精算と会議資料作成がありました。この作業はいずれも簡略化することができるものばかりです。出張旅費精算は会社名義のカードを作成して、交通費の支払や宿泊にはそれを使用すればよいだけです。実際にこのことはある有名な中小企業が実行して成果を上げています。会議の資料で数値や営業結果などは、わかっているものばかりですので事前に社内でデータ公開をしておけば良いのです。大企業も中小企業も「無駄な作業」をやりながら「残業が減らない」などと愚痴をこぼしていますね。残業時間を「うんぬん」する前に、やる仕事の棚卸をしたほうが働き方改革につながるような気がします。
残業をして「酩酊状態」で業務を行いミスを数多く発生させるよりも、自宅に早く戻って料理を作ったり子供の勉強を見てあげた方が新たな発見につながることが多いと思います。子供がやることを観察していると非常に興味深いことを数多くやっています。この発見を明日の仕事に生かしたほうが、生産性を向上させることに役立ちます。
残業をすることには、精神的にも肉体的にも良いことは一つもありません。数多くのことをやろうとするより、目の前の二つだけを着実に完成させるように心がけてやってみてください。翌日になると意外にやらなくても良い業務が見えてきます。一人ではなく複数の人間で作業をこなすほうが間違いなく早く終了します。作業をする本人も上司もこのことを自覚して仕事をこなせば、確実に残業時間は減少するはずです。残業が減れば、その分の報酬は上乗せで支払って貰えばよいだけです。いっそのこと「未来工業」のように「残業禁止」を打ち出せば、素晴らしい会社が増えていくかもしれませんね。